ゲレンデで一緒に来ていた友達や彼氏・彼女とはぐれてしまった経験ありませんか?
スキー場によっては視界の良いコースだけではないですし、雪が降っていると視界が悪くてはぐれてしまったことが何度もあります。
なかなか合流できないと、転んで怪我したんじゃないか…と心配になりますよね…
そんな時はスマホで電話できれば良いですが、雪の中でスマホを出すのも大変ですし、寒い雪山では極力手袋から手を出したくないですよね…しかも相手が出るとも限りませんよね。
そんな時にトランシーバー感覚で通話することができるのが、このBONX Grip(ボンクス)です!
今回は、そんなBONXを実際に雪山で使ってみたので、使用感などをレビューしてみたいと思います!
この記事の目次(もくじ)
BONX(ボンクス)は新型のコミュニケーションデバイス
BONX(ボンクス)とは、新型のウェアラブル型トランシーバーのこと。
BONXとスマートフォンをBluetoothで接続し、専用のアプリを使ってスマホ同士を接続し、トランシーバー感覚で通話することができるんです!
通話には、スマホの3G、4G回線(いわゆるパケット通信)を利用しますが、話すと自動的に通信が始まり、話し終わると通信が自動的に止まるので、通信量を大幅に削減できます。
片耳にだけ付けるので、周りの音もしっかり聞こえることから安全にも配慮されています。
発売開始が2017年初期に登場したばかりのはずなので、まだまだ認知度は少ない新型のコミュニケーションデバイスです!
私はiPhoneでの使用ですが、iOS・Androidに対応しています。
BONX(ボンクス)の見た目はこんな感じ!
Amazonで購入したものが届いたので、開封した時の写真です。今回は相方用と2台購入しました。
購入したのは、グリーンとピンクのBONXです。この色にした理由は、万が一落としてもゲレンデで目立ちそうな色だからです。カラーは全4色発売されています。
まったく気付かなかったのですが、BONXが収められている箱の奥底に専用のケースがありました。他の方のレビューを読んで気付きました…
専用のイヤーパッドがS・Mで2サイズ、イヤーループはS・M・Lの3サイズ付いているので、耳の大きさによって使い分けられるため、男女どちらでも問題ありません。
イヤーパッドとイヤーループを取り外すとこんなに小型。
裏側がパカっと簡単に開けらるようになっていて、開くと充電用のマイクロUSB端子があります。
電源ボタンもこの裏蓋の中にあるので、間違って電源がONになって充電を無駄にしてしまうこともありません。ただ、個人的にはボタンがちょっと小さいなと思います。
初期セットアップは超簡単!アプリをダウンロードしてグループを作成するだけ!
複雑そうに見えて初期設定も超簡単でした。たったの3ステップで準備が完了します。
まずは、専用のBONXアプリをダウンロードします。もちろん無料です。この時、BONXを利用するスマホ全てに専用アプリをダウンロードする必要があります。
裏蓋の電源ボタンを1秒ほど押します。電源ボタンの横に付いているLEDが緑とオレンジ交互に点灯したらOKです。
もし、ここでLEDが光らなければ充電がないので、事前にしっかりと充電しましょう。
次に、スマホのBluetooth接続画面に、裏蓋に記載されているシリアルナンバーが表示されているはずなのでタップします。これだけで接続されるはずです。
グループを作成するのは代表者1名でOKです。他の利用者(ゲスト)はニックネームの登録と代表者側に表示されるルームキーの入力だけで利用できます。
セットアップの案内画面通りに操作し、「トークルーム作成ボタン」をタップして、グループ(ルーム)を作成します。
すると、グループ(ルーム)に参加するためのルームキーが発行されるので、他の利用者(ゲスト)は自分のスマホのBONXアプリ上で、このルームキーを入力するとグループ内の会話に参加することができるんです。
人数が複数人いても、ルームキーを入れればそれだけで参加できるので手間はかかりませんよ!
実際の使用感は…めちゃめちゃ便利だった!
購入後、早速利用してみました。はじめて利用したのは『白馬五竜&Hakuba47』です。
まずファーストインプレッションは、「普通の電話じゃん!」ということ!これってすごいことですよね。ましてやゲレンデでは。
ゲレンデは広いですし、雑音や周りの会話でかき消されるのでそこそこ大きなボリュームで会話しないと、聞こえないことが多いですが、BONXがあればごく普通の会話音量で会話できます!
試しに、どのくらいの距離を空けても通話できるのか試してみたところ、目測で200mは余裕だったと思います。もしかしてもっと遠くても関係ないかもしれませんね。
目測なのでしっかり測ったわけではありませんが、パッと見で相方がどれなのかわからないくらい離れました。
滑るスピードも違うので、
「コースのどころへんにいるよー」とか、
「もうリフト前にいるから待ってるねー」とか、
「次はこっちのコースを滑るから、次の道は右折ねー」とか、
ものすごくストレスなく相手に伝えられるのが便利すぎます!
これまでは1本滑るごとに、次はどうするのか打ち合わせをしたり、頑張って手を降ったりしてましたから…
あと、ゲレンデではこれまで考えられなかった「ごく普通の会話」もできるのがすごく良いですね。
使って感じたBONXのメリット
意外としっかり耳に固定されている
私はゲレンデで使っているのでニット帽で半分程押さえられていることもあり、激しく転んでも今まで一度も外れたことはありません。
ただ、耳自体が小さい人はしっかり固定されないかもしれません。
そんな時は、付属のイヤーパッドで調整するようにすればおそらく問題ないはずですよ。
バッテリーの持ちはBONX、スマホ共に合格点以上!
こういったデバイスはバッテリーの消耗が激しいイメージがありますよね。
ただでさえ、寒い環境ではスマホのバッテリー消費が激しいものですが、BONXを利用していても「あれ?これだけ?」というほどバッテリーの消耗は少ないです。
BONX本体もゲレンデにいる6時間ほど使っていても問題なく使えていました。(それ以上は試していません。)
ちなみにスマホは、iPhone8 Plusと、iPhone7 Plusなのでバッテリー容量がそもそも大きいですが、100%から利用して6時間使って60%を切らない程度でした。
これなら充分合格点でしょう。
ただ、バッテリーは小型のものを持ち歩いた方が保険としておすすめです!
建物の中でも、ほぼほぼ問題ないのがすごい!
相方が先に疲れて、レストハウスで休んでるわーという時に、私は一人で滑りにいくことがあるんですが、一人が建物の中にいようと関係ありません。
おそらくスマホ3G・4G回線で接続しているからだと思います。
人が多いスキー場で、トイレに行っていようと普通に会話できるので、はぐれることはまず絶対にありません。
ちなみにBONXの本体にはプッシュしきのボタンが内蔵されているんですが、このボタンを押している間だけ会話ができる「Push to Talkモード」があります。
私は利用していませんが、トランシーバー的な使い方をすることも可能です。
グループを退出したり、電波状況が悪いと知らせてくれる
BONXはスマホのデータ回線を利用しているので、電波状況に左右されます。
もし、グループ内の人間がBONXの電源を切ったり、何らかの影響でグループから離脱すると、ちゃんと音声で「○○さんがグループを退出しました」、再度グループに復帰した際には、「○○さんがグループに入室しました」と教えてくれます。
電波状況が悪い時も「電波状況が不安定です」とアナウンスされます。
ただ、ゲレンデによりますが、常に電波状況が不安定な時はこの音声が仇となり、「○○さんがグループを退出しました」「○○さんがグループに入室しました」「電波状況が不安定です」が連発されて、ちょっとウザすぎる…というシチュエーションもありましたね。
電話が来ると着信音が鳴るので便利!
電話がかかって来ると、BONX自体にスマホの着信音が流れる仕組みになっているので、絶対に気付けるのは便利!
着信があると、自動的に参加しているグループから退出になります。
しかもBONXに付いているボタンを押すとそのまま電話することもできるんです!この機能は死ぬほど便利!
電話に出るか、着信が終わるとまた自動的にグループへ復帰されます。
使って感じたBONXのデメリット・改良して欲しいところ
褒めてばかりだと参考にならないので、デメリットも記載しますね。
時間を知らせる機能があれば最高
ゲレンデにいる時には、帰りの時間やお昼の時間など、結構時間を気にすることがあります。
リフト乗り場に時計が置いてるところもありますがないこともあるので、そんな時はスマホをいちいち取り出して見るしかないんです。
せっかくBluetoothで接続しているので、ボタンを数回クリックすると時間を読み上げる機能なんかがあれば便利だなと思います。
電波環境が悪いと使えない
ゴンドラで山の山頂に行ったり、田舎でスマホに電波が入らない状況だとほぼ使い物になりません。
まぁ仕方ないのかもしれませんが、一応覚えておいた方が良いと思います。
ちなみに、ルスツリゾートで一番奥の山頂付近では電波が入らないのか使えませんでした。
値段が結構高い…
値段に関しては、競合もいないのでまだまだ高いな〜という印象。
1台15,800円するので、夫婦やカップルで購入する場合は最低でも31,600円の出費は覚悟する必要があります。
仮にか4人家族で購入する場合は、63,200円となかなかの出費になりますね…
とはいえ、ゲレンデで常に会話が楽しめるという体験は普通できないし、この価格に見合う価値があると今回感じたので、私は買ってよかったと心から感じています!
右耳専用なので、右耳が疲れてきても、左耳に付け替えることができない
耳の裏に引っ掛けるタイプのイヤホンと一緒なんですが、長時間付け続けていると結構耳が痛くなります。
特にニット帽などで抑えると、ニット帽の締め付けが強ければ強いほど耳が痛くなるなーという印象です。
そんな時に、右耳から左耳に付け替えることができればこの問題も解消されそうですが、BONXは右耳専用なので付け替えができないんです。
これはちょっと痛い…
装着者の声だけではなく、周囲の音も入る
大きめの音を結構拾っちゃいます。
具体的に言うと、リフト乗り場で流れるアナウンスの音や、10mくらい先でスノボで転びそうになり叫んでいる女性の声などなど。
アプリの設定から調整は可能なので、これで解決するかもですが。
自分の声が聞こえるときがある
なぜか、自分が喋った音声が聞こえることがあります。
詳しい仕組みがわかりませんが、相手の方で流れた自分の音声をさらに、相手側のマイクが拾って聴こえて来てるのかな…。
聴こえる時と聴こえない時があるので、対処法は未だにわかりません。ただ、特に支障はありませんよ。
独り言を言っているようで結構恥ずかしい…
周囲に人がいると、話しかけられたかと思ってすごい振り向かれる&見られる
BONXのようなウェアラブルデバイスが存在することはまだまだ認知されていないので、ゲレンデで相手と会話していると、知らない人からは完全に独り言を言っているように見えるはずです…
先に下に滑り降りて、リフト前で止まって会話をしていると、ものすごく視線を感じますね。
何こいつ一人で喋ってんだ…みたいな…
仕方ないといえば仕方ないので、手を耳に当てて何かトランシーバー的なもので会話してます感を出して私は対処しています!
BONXに接続していると動画が撮れない
これは滑っている様子を撮影してもらうおうと、相方に準備をしてもらってる最中に気づいたんですが、BONXアプリで接続していると、iPhoneのカメラを起動した時に動画モードがなくなっていたんです。
その場では気づかなかったんですが、どうやらBONXに接続している間は動画の撮影ができない仕様らしいです。
動画を撮影してもらう際に、準備OKと掛け声をもらってから滑ろうと思っていたので、この仕様は若干不便だなと感じました。
今後のアップデートなどで改善されればうれしいですね!
BONX(ボンクス)は雪山以外でも利用シーンは多種多彩!
サイクリングやスノーボードはもちろん、サバゲーや、何らかの事情で、二階と一階で会話しなければいけないシーンなんかにも使えたりもしますね。
公式サイトでも、ウィンタースポーツ・サイクリング・フィッシングやアウトドア、イベント運営時などの利用シーンが紹介されています。
詳しくはBONXの公式サイトを覗いてみてくださいね!
ただ、Amazonのレビューにも書いてありますが、バイクでのツーリングには向かないそうですね。
バイクの音がうるさ過ぎて聞こえないとか…自分では試してないですが、ツーリングでの使用目的で購入を検討している方は一応注意してください!
こんな人におすすめ!
個人的には全スキーヤー、スノーボーダーにはこの便利さを味わってもらいたいと思いますね!
・彼氏・彼女や夫婦でスキーやスノボに行く方
・友達や家族など複数人とスキーやスノボに行く方
・ゲレンデと連れとはぐれてしまって大変な思いをしたこたがある方
・サイクリング仲間と会話しながら楽しみたい方
・サバゲーでチームの連携を図りたい方
・イベントの運営などでコミュニケーションを取りたい方
・アウトドアに出かけた先で会話したい方
などなど、上記以外にも様々なシチュエーションで活躍すること間違い無しです!
まとめ
BONX(ボンクス)を購入して心から良かったと思いました。小さなデメリットというか、これがこうなればな〜というのもいくつかありますが、それよりも圧倒的にメリットの方が大きいことは言うまでもありません。
開発者自身が熱狂的なスノーボーダーとのことで、正しく「かゆいところに手が届いた」素晴らしい商品ですね。
ゲレンデで友達や彼氏・彼女とはぐれないために、ワイワイ楽しく会話しながら滑りたい方は絶対買って後悔しないので、若干高価ですがおすすめですよ!
ちなみに、「とりあえず試してみたい」という方には、最新ガジェットをお手軽レンタルできるRentio(レンティオ)で3泊4日からレンタルすることができるので、購入前に試してみても良いのでは?