”LSD”とは、ロング・スロー・ディスタンスの略で直訳すれば「長くゆっくり時間をかけて長距離を移動する」という意味で、「長く緩く長時間有酸素運動を続けることで、有酸素運動の効果を最大化させることができる」というトレーニング理論の一種なんです。
筋トレだけしていても痩せるには痩せますが、本格的に体脂肪率を下げて身体を絞るためには食事にも気を付けなければなりませんし、合わせて有酸素運動も取り入れる必要があります。
有酸素って意外とツラいんですよね…私は出来れば有酸素運動はあまりやりたくないタイプなので、いかに効果的に有酸素運動をするか?を考えた時に見つけたのが、このLSD(ロング・スロー・ディスタンス)だったわけです。
こちらではそんな”LSD(ロング・スロー・ディスタンス)”の効果やそのメリットについてご紹介していきたいと思います。
この記事の目次(もくじ)
なぜLSD(ロング・スロー・ディスタンス)は効果的なのか?
多くのオリンピック選手も取り入れているというLSDは、本格的な大会などに出場するような上級ランナーの場合、ゆっくり走ることで「ランニングフォームの確認」や「疲労の排出」に取り入れているのが一般的です。
しかし、運動をまったくしない初心者やランニング初心者にも大きな効果を発揮します。まず普段から運動していない人がやる気になっていきなり走り出すと、筋力もなく持久力のないので10分もしないうちに息切れしてしまい歩いてしまいます。
そのせいで「運動は苦しいものだ、やっぱり自分には無理だ」と思い込んでしまい、3日坊主に…なんていうのが典型的なよくあるパターンです。
このLSDでは”歩くよりは早く、走るよりはかなり遅い強度”なので、確実に走るよりは長く続けられますし体にかかる負担は抑えられます。しかもその分、しっかりとエネルギーは消化しているんです!一説によれば、同じスピードで歩くよりLSDの方が1.6倍ものエネルギー消費を見込めるそうです。
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)のメリット
1:とにかく脂肪が燃える
脂肪が燃えるのは、運動強度が全力を100%とすると大体50%~60%前後の強度の時です。このLSDの運動強度はまさに50%~60%前後の位置づけなんです。なぜ、「同じスピードで歩くよりもLSDの方がエネルギー消費が見込める」かというと、LSDの方が普通に歩くよりもより多くの筋肉が動員されるから。
動かす筋肉が多ければ多いほど、エネルギーを必要とするため使う筋肉は多ければ多いほど良いんです。例えば水泳は、ほぼ全身の筋肉を使うのでエネルギー消費が激しんですね。
よって、「脂肪が燃えやすい運動強度」×「長時間続けられる」ことによって”とにかく脂肪が燃える”んです。
2:続ければ続けるほど痩せやすい身体に
LSDは続ければ続けるほど”痩せやすい身体”になっていきます。なぜなら筋肉量は次第に増えて持久力が付いてきます。そうなると毛細血管が増えて酸素を多く取り入れられるようになり、脂肪燃焼がより効率的になるからです。
もちろん続けるに越したことはありませんが、一時的にLSDをやめたとしてもしばらくは脂肪が燃えやすい身体は維持されます。
3:とにかくハードルが低い
ダイエットするぞ!と意気込んで、「明日からランニングだ!」と決意を固めて出陣する方は非常に多いと思いますが、その決意を固めるまででもすごいハードルは高いと思いませんか?
30分走り続けるって実際にやってみると結構ツライです。3分の曲を10回聞かなければならないと考えると相当長いですよね…この小さいな「辛いな…いやだな…」という積み重ねが途中で挫折を生んでしまうんです。
LSDははっきりいってまったくツラくありません。一人でやると話相手がいないのでちょっと寂しいくらいです。体力に自信がない人でもすぐにはじめられるハードルの低さはなんとも魅力だと思います!
4:身体への負担が低く、ケガもしにくい
通常のランニングは自分で思っているよりもはるかに、脚に負担がかかっています。運動初心者がいきなりランニングをはじめた数日後に膝が痛くなったり、足首が痛くなったりして途中でやめてしまう…というのも良くあるパターンです。
ランニングではちょっとしたバランスのズレも影響してしまって、そのバランスを保とうとどちらか一方の足をカバーしてしまうので、その脚に負担がかかってしまい膝などを痛めてしまうんです。
その点LSDは歩行の延長線なので、バランスを崩すこともほぼなく安定しているため、ランニングよりも圧倒的に脚に負担がかかりません。身体への不調を起こさないので、長く続けられるというわけです。
目安は1キロを7~8分のペースで
外で走ったことがないので、わからないのですが、スポーツジムなどに設置されているランニングマシンなら走った時間や距離、ペースが表示されているため、ペース配分自体は簡単です。後はひたすらゆっくりと長く続ける事になります。
LSDのペースとしては1キロを7分~8分ペースで走る速さで走ります。大きめの男性なら早歩きレベルなので全く辛くありません。後は音楽を聴きながら、付属のテレビでテレビ番組や動画を見ながら最低でも60分程続けます。
ピンとこない方は「話しながら走れるくらいのペース」だと思ってください。こんなに楽でいいの?と感じるレベルがちょうど良いんです。調子に乗って強度上げないように注意してくださいね!1回のエネルギー効率を上げるのではなく、続けることが何よりも重要ですので。
全く運動してなかった場合にはいくら”超軽めのランニング”とはいえ60分は長く感じてしまうので、30分くらいから始めて徐々に時間を伸ばしていくと良いでしょう。
できれば週に3日以上は取り入れる
なかなか週に3日は難しいですが、週に1日だとちょっと少ないですし、週に2日だともう少し頑張りたい。週に3日あれば1ヵ月後には目に見えて自分の体型が変わってくるはずです。
週3日以上続けるならやはり習慣化する必要があります。やる日を決めるのではなく「やらない日」を決めて、やらない日以外はさも当たり前かのようにこなしていけば、いずれ苦ではなくなくなって、逆にやらないとサッパリしない…くらいになればもう大丈夫なはずです。
スッキリと痩せた自分を思い描きながらやればモチベーションは維持できるはずなので、頑張って続けるようにしましょう!すべては自分のためです!
まとめ
LSD(ロング・スロー・ディスタンス)かを問わず適度な負荷に運動は何より健康に良いです。精神的なストレスでさえも軽減できると科学的に証明されています。
ダイエット中の方や減量中の方は有酸素運動を取り入れていると思われますが、今回ご紹介したLSD(ロング・スロー・ディスタンス)は有酸素運動の効果を最大限発揮させ、脂肪燃焼(エネルギーの消費)を高める運動法のためすぐにでも取り入れる良いと思います。
運動を最近まったくしなくなってしまった方でも、上記でご紹介したようにハードルがものすごく低く取り組みやすいので、まずはリハビリのつもりで短い時間からLSDをはじめてみてはいかがでしょうか?