何事もそうですが、自然を相手に体を動かすスポーツは危険がたくさん存在します。
特にサーフィンは海で行うスポーツですので、通常生活ではあまり経験のした事がないトラブルが多くあります。
ただ、事前にサーフィンを行う上で起こり得る危険を把握しておけば、もし万が一起こってしまった事にもすぐに対応が出来ますよね。
今回はそんな初心者サーファーに知っておいて欲しい海の要注意生物をまとめてみました!
この記事の目次(もくじ)
海の要注意生物【レベル1】割れたビン
いきなり生き物ではない有機物が登場しましたが…これには理由があります。
悲しい事から、初心者サーファーの方はがっかりするかもしれませんが今やゴミがない海はほとんど存在しません。
いくら陸上のゴミをビーチクリーンなどで撤去したとしても「漂流ゴミ」として、沖合で捨てられたゴミが流れつく事が多いからです。
概要 正確な実態の把握はなされていないものの海洋には無数のごみが漂流していると考えられており、それらは海洋浮遊ごみと言われ,一部は海岸に漂着して沿岸地域への被害をもたらしている。 環日本海環境協力センターの調査によれば,日本の海浜上に堆積している漂流・漂着ごみの堆積している総量は約15万トンと推定されている。
【Wikipedia】漂流・漂着ごみ
そのようなゴミの中でもっとも危険なゴミが【割れたビン】です。
しかも、波にさらわれて場所も移動する事も危険性を増加させる要因の1つとなっています。
どんなケガが発生するのか
まず、割れたビンを素足で踏んでします事による【切り傷】が多いです。
場合によっては深く傷を負ってしまう事もあるので注意が必要です。
しかも海に入った事により、足もふやけていますのでより切れやすいのが被害を大きくする事に繋がります。
対処方法は【ビーチサンダル】
かならず海岸を歩くときはビーチサンダルを履きましょう。
ロングボードなど重い板を運ぶ事に一生懸命になって足元を確認する余裕がない事もケガの発生を高くしてしまうので注意が必要です。
海の要注意生物【レベル2】ウニ
海が怖いのが見えない所に危険性があるという事に尽きます。
実は海の幸として人気の【ウニ】も実はサーファーにとっては危険生物だったりするんです。
あまり自ら早いスピードで移動する事がない【ウニ】ですが、私たち(サーファー)が見えないウニに接触してしまう事でケガが発生してしまします。
どんなケガが発生するのか
過去の経験から思い出すのも嫌なんですが、ウニを踏んでしまう事で、ウニのトゲが足や足の指に刺さってしまうケガが発生します。
しかもウニのトゲは簡単に折れてしまい、見た目はトゲが刺さっているように見えません。
なんか汚れが落ちないな?と思っていた「点」は実は、ウニのトゲが刺さっているのです。
対処方法は【消毒+ピンセット】
こうなってしまったらサーフィンどころではありません。
海から上がり、トゲが刺さっている部分を消毒した上で1つ1つピンセットでトゲを抜きます。
この際、ピンセットも消毒する事を忘れずに…トゲが刺さったままだと次第に取りづらくなるので早めに抜く事が重要です。
海の要注意生物【レベル3】クラゲ
見てる分にはかわいいクラゲも、同一環境で対峙すると脅威になる事もあります。
特にクラゲの色は海と同化する事が多い為、なかなか見分ける事が困難です。サーフィン中だったら尚更ですよね。
夏から秋に掛けて必ず目にするクラゲも種類によっては、最悪、生命にかかわったりするので注意が必要です!
どんなケガが発生するのか
クラゲに刺された際は、痛みが走り刺された箇所が腫れ上がります。
また、クラゲの種類にもよりますが「カツオノエボシ」など毒性が強いクラゲに2回刺されるとアナフィラキシー(外来抗原に対する過剰な免疫)を起こし、刺されたショックで死に至る事もあるので注意が必要です。
対処方法は【消毒+ウエットスーツ】
まずは刺されない為に、なるべく肌を露出している部分をウエットスーツなどで守るようにしてください。
またクラゲが非常に怖いのが種類によって有効とされる治療方法が異なる点です。
クラゲに刺された場合の対処方法には以下のようなことが挙げられます。 クラゲの種類によって対処方法も異なるため注意する必要があります。
クラゲの触手が残っている場合は海水をかける、もしくは何か近くにある物を使って速やかに落とす真水で洗うのは誤り
砂で落とすことも毒を肌にすり込ませるため逆効果
刺された部位を冷却する一部のクラゲでは患部に酢をかけることで、それ以上触手から毒が体内へ入りにくくなると言われている
酢が効果のあるクラゲの種類
ハブクラゲ
沖縄に多いクラゲ
6月から8、9月に多く発生する
透明な体をしていて、水中だと見分けがつきにくい酢が逆効果になるクラゲの種類
カツオノエボシ
水色のビニール袋が膨らんだような風船のような形が特徴
アンドンクラゲと同じく電気クラゲとも呼ばれる酢が効果があるか不明なクラゲの種類
アンドンクラゲ
行燈(あんどん)に似ていることから名付けられた
透明な体をしていて、水中だと見分けがつかない
九州から北海道まで日本全土でみられるオーストラリアウンバチクラゲ(ハコクラゲ属)
インド洋からオーストラリアで見られる
別名キロネックスと呼ばれる
その猛毒から殺人クラゲと呼ばれることがある
ハブクラゲやアンドンクラゲよりも触手が多く、長いことが特徴
刺された部分の炎症が強い場合はステロイド薬を用いる
破傷風トキソイドを使用する
【引用元】[医師が回答]クラゲ刺傷(クラゲ刺症) – MEDLEY(メドレー)
海の要注意生物【レベル4】ローカルサーファー
実はあなたの行動などによっては、同じ人間のローカルサーファー(地元のサーファー)も脅威になる事があります。
ゴミを捨てたり、駐車禁止の場所に車を駐車したり、ショートボードオンリーのルールをやぶって大人数でロングボードで入ったり…
要はルールを守らないビジターサーファーに対してのローカルサーファーの怒りを買う事も注意が必要です。
どんなケガが発生するのか
今はもうそんな事はありませんが、昔は(私の師匠が若かったころ)よそ者に対して波を乗らせない、ルールを守らないビジターサーファーには手を挙げる事もあったそうです。
また、車を壊されたり盗まれたり…「無法者には罰を」と言わんばかりの応酬があったそうです。
対処方法は【サーフスポットの調査】
まずはきちんとルールを守りましょう。きちんとルールを守る方に誰も嫌がらせをする事はありません。
また、そのサーフスポットがいわゆる【ローカル色が強い】のか【ビジターにとっても開放的なのか】など
サーフスポット別の情報をきちんと入手する事が重要です。
以前にも書きましたが、サーフィンは情報を多く持っている人に有利に動く事が多いです。
海の要注意生物【レベル5】サメ
海外、特にオーストラリアなどでは多く発生しているサメによる被害。
実は日本でも沖縄など、遠い沖で波がブレイクするようなエリアではサメと遭遇する事もあります。
対処方法は【近寄らない+すぐ逃げる】
自然ですので、絶対はありません。
近年ではニュースにもなるように、日本の普通の海水浴場にサメが迷い込む事もしばしば発生しています。
波情報サイトなどで最新の情報を入手し、サメが発生・目撃されたなどのニュースがあった場合はそのエリアに近づかない事が賢明です。
まとめ
海を舞台に波に乗るスポーツであるサーフィンは開放的な気持ちにしてくれますよね。
その開放的な気分が注意力を薄めてしまい、本当は知っておくべき海における危険な事を見逃してしまう事に繋がります。
楽しいスポーツである事は変わりがないのですが、是非危険性もしっておく事でもしもの場合に冷静に対応が出来るようになります。
皆さんも海に向かわれる場合は是非注意してくださいね!