サーフィンをやってみたい!と思ってもスキー場と違ってサーフィンはその場所(ポイント)によって難易度が異なるスポーツです。
そもそも人工的に作られているスキー場と違い、自然の海で行うスポーツですので初心者コースなどと明白に区切られている事はどこの海でもありません。
今回は初心者サーファーに立ち塞がる【どうしたら良い波に会えるのか?】を経験者であるゴリラがレクチャーします!
この記事の目次(もくじ)
波(ウネリ)の進む向きによって目的地は変わる
Photo: undulation by Gretchen Esbensen
まず初心者サーファーにありがちなのが海に行っても波がない(泣)
分かります分かりますとも…ゴリラも何回それをやった事か。海について車を降り、海を見渡す限りウネリのウの字もない絶望感はかなりのインパクトがありますよね。
あなたが本当に【ド初心者】の場合、波が無くてもポイント移動(波がある海に移動する事)をせず、波がなくても練習できる事をするのも1つの選択です。
例えば、波待ちの練習やパドルの練習…誰もいない海だからこそ、好き勝手に練習できるのが波がない場合のメリット。実は私の師匠なんて、初心者だったころは敢えて波がないポイントに行ったとか…。
サーフィンは【波を当てる】所から労力を掛けないといけないスポーツなんです。
家から近いとか、前に行った事があるからとかでその日のポイント(海岸)を選んではいけません。
今、どこの海岸が最も良い波があるのかを前日に確認し、それを次の日にどうなるかを予測する事が重要です。
そのために波(ウネリ)がどこに向かって進んでいるのかを確認する必要があります。
うねりの向きは天気図でチェック!
Photo: Hurricane Sandy by sailn1
サーフィンはかなり自然と密接なスポーツです。
その中でも良い波を構成する為の「風の強さ・向き」は非常に重要です。
風が強いと「ジャンクコンディション」と呼ばれる直ぐに波が崩れてしまいサーフィンに適さない状態に。
逆に風が弱いとウネリ自体が発生しないのでノーサーフ(サーフィンが出来ない状態)となってしまいます。
ウネリを作り出すのは低気圧!
低気圧が生み出す風によってウネリは作られます。
したがって、低気圧が近くにない事にはウネリが発生しない・波がない…という事になるんですね。
真夏などは高気圧に覆われて天気が良い日が続く半面、低気圧が近くにない為に波(ウネリ)がない事が多いのはこの為です。
ウネリを作ってくれる低気圧が関東近辺に来ていないのかをまず天気図で確認しましょう!
ちなみに天気図における低気圧の表記は、赤い丸に「低」の字が記載されています。
そして、低気圧の強さを図るのは等圧線(「低」の字を囲うように記載されている楕円形の線)の数!強い低気圧の場合はこの等圧線の数も多くその等圧線同士の間隔が非常に狭いのが特徴です。いわゆる【爆弾低気圧】がこれになります。
風向きを決めるのは高気圧と低気圧の関係性から
ウネリの基は低気圧である事はもう分かっていただけましたね?
それでは次は、風向きを決める事象について天気図でどのように確認すれば良いのかについて説明します。
風は高気圧から低気圧に向かって吹く事が多いです(高い所から低い所へと覚えてください)。
ただ、高気圧から低気圧に対して真っすぐに風が吹くわけではないので注意が必要です。
地球は時点している為に、北半球では時計周り(右回り)・南半球では反時計回り(左回り)若干湾曲して風が吹く事になります。
ちなみに日本は北半球に属しますので、高気圧から低気圧に向かって右回りに風が吹きます。
低気圧の位置と風の強さからベストポイントを選ぶ
低気圧の位置でウネリ(波)が発生しているか分かりますよね。また天気図などからは風の強さを把握する事が可能です。
その2つの要素からご自身が通える範囲内でベストな波が来ると予想されるポイントに向かうのが「波を当てる」第一歩です。
スキーやスノーボードとは異なり、海に行けば必ず良い波があるわけではないのがサーフィンが難しいと言われる要因の1つですが
逆に、自分の予想からベストな波に出会えた時のうれしさはまた格別です。
そんな頭脳的な一面も持つスポーツがサーフィンなんです。
天気図が分からない場合は…波情報サイトで
いきなり天気図とか言われても分からない…そんな方も中にはいらっしゃると思います。
そんなあなたのサーフィンライフを手助けしてくれるのが「波情報サイト」です。
全国各地のサーフポイント(海岸)の波の高さ・風向き・その日のクオリティについて情報を提供するサイトが多く存在します。
中には無料で利用できるサービスもありますが、やはり有料(といっても月額500円以下)サービスの方が情報量が豊富・かつ更新も早いのでお勧めです。
今回はそんなオススメ波情報サイトも紹介します。
波情報サイトの老舗と言えば「波伝説」
株式会社サーフレジェンドが運営する波伝説は日本の波情報サイトでは老舗に位置づけられているサイトです。
それは日本の波情報のパイオニアといっても過言ではないほどで、2013年には20年を迎えるほど昔から波情報と向き合っているサイトです。
しかも、日本の波情報サイトで唯一【気象庁予報業務許可】を取得している波情報サイトでもあります
2001年に気象庁予報業務許可を取得しましたが、許可を取っている波情報会社はうちだけです。本来は許可を取っていないと、独自の概況や波情報での波や風などの予報は出せないんです。
引用元:日本の波情報のパイオニア、加藤道夫氏が波情報の今と未来を語る。
最新技術を駆使する波情報サイト「なみある?」
株式会社サイバードが運営する「なみある?」は、全国600箇所以上のサーフポイントを網羅し17日先までの波・風の予測データを配信する波情報サイトです。
米国サーフライン社と提携し、17日先の波までの予測データを配信するなど最先端技術でサーファーの活動を支援します。
逗子海岸海水浴場に『なみある?』がプロデュースするBeach Houseを出店させるなど、サーフカルチャーの発信も同時に行っています。
サーフィンエリア情報誌で有名な「BCM(ビーチコーミング)」
ムラサキスポーツやその他サーフショップで無料で配布されている情報誌「BCM」は見たことありますか?
サーフィンエリア情報誌として1993年の創刊以来、20年以上の歴史を誇るサーファー向けの無料ガイドブック「Beach Combing Magazine」を配布する
株式会社ライズシステムが運営するBCMも根強い人気があります。
どの情報サイトが良いかと言われると…やはりご自身にあった情報サイトが良いと思います。それぞれの波情報サイトで特徴があり、波情報だけでなくHowToコンテンツやプロサーファーの記事などが掲載されているので、普段海に行かないときにでも楽しめる波情報サイトを選んではいかがでしょうか。
いかがでしたか?サーフィンで良い波を当てるポイントや方法について記載させて頂きましたが
実は何年もサーフィンを続けていても本当にベストなコンディションは数回でした(ゴリラの場合)。
それでも、まだ見ぬベストコンディションを求めて毎回海に向かう楽しさもまたサーフィンの魅力の1つです。
同じ波は二度と来ないと言われますが、皆さんが苦労しつつ良い波を当てて頂く事を応援しています!